一般社団法人癒しの環境研究会

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癒しの環境とは

社)癒しの環境研究会 理事長 
高柳和江 (外科医・医学博士) 

 「心を癒し、病気になった身体を癒す」、これが癒しの環境だ。病院に一歩足を踏み入れただけで、安心して病気がよくなるような気がする環境。旧知の友に出会うような態度の看護師さんにほっとする環境、見ているだけで食欲の湧く食事、病気に打ち勝とうという気持ちになる絵のある部屋。医師の力強い励ましの言葉とサポートで、退院後の生活が楽しみになる。

 癒しの環境には5つのステージがあると考えている。安全な環境、ほっとする環境、効率の良い環境、元気になる環境、そして、生きる歓びに沸く環境の5つの環境だ。それぞれの癒しの環境のステージには、ハードとソフトと、間をつなぐものの3つの要素がある。
 ハードとは、施設、設備、緑などの環境である。ソフトの中心は、直接患者さんと接する医療従事者である。看護師だけではない、医師、薬剤師、療法士や検査技師などの専門職、給食を 作ったり配膳したりする人々も、病院内に働いている医療提供者である限り、「癒しの環境」を築くソフトのスタッフである。暖かい雰囲気、笑顔、やさしい言葉、頼もしい態度、患者さん心理をよく知っていて、気持ちをくみ取りながら、その患者さんの個人としての人間性を守ってくれそうだ。この人に任せたら 安心だ、と患者さんが感じられる環境がソフトの癒しの環境である。患者さんを尊重するハード とソフトの調和として、間をつなぐものがある。アート、食事、音楽など。ハードも必要だが、ソフトも関係する。これが癒しの環境である。
 整備され清掃の行き届いたきれいな施設にはごみを捨てないように、ハードはソフトを規制する。ハードが古びた施設でも、よく清掃が行き届き、ソフトの医療提供者の温かさがあれば、患者さんに癒しの環境を提供できる。ハード、ソフト、その間をつなぐものはすべてを編み出す糸を紡ぎだしているのだ。
 癒しの環境研究会では、このソフトの一環として、2005年以来、笑い療法士を育ててきた。笑わせ療法士ではなく、いるだけで患者さんが安全で、ほっとできる人である。効率的に心が温かくなり、元気にしてくれ、生きる歓びを引き出してくれる人である。病気になった時、心を温めてくれる人が、ほっと笑顔を引き出してくれる人が日本全国の医療福祉の現場にあふれるように、していきたい。

 この3つの要素は日本ではあまり重視されてこなかった。個々の要素だけが突出して注目されたこともあった。しかし、実際はこの3要素は互いに絡み合い、高めあうものだ。病む人の心を癒し、尊厳ある人間としての精神力を強めて、体の内側から自己治癒力が湧き上がってくるのが「癒しの環境」である。

 社会保険での医療福祉でのリハビリは時間も期間も区切られている。私たちは、期限を切ることはない。ハードとソフトの両面から、そしてまたハードとソフトの融合から、患者さんの立場にたつ病医療福祉の環境づくりを考えてみようではありませんか。病気になる前から、そして、年をとっても元気に生きていくように自ら頑張っていけるようになるのが、癒しの環境である。

 癒しの環境は、人間が中心なのである。

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