会からのお知らせ
最終更新:2012年 4月19日 木曜日
◆第52回 癒しの環境研究会『医療と介護の新・七不思議』◆

 

◎メッセージ
クウェートで10年間の小児外科医として国立病院に勤務したあと、帰ってきたとき、日本の医療福祉の場面には癒しがないことに愕然としました。人間としての尊厳をまもる環境にないと思ったのです。そこで癒しの環境研究会をみなさんとともに設立したのが1994年のことでした。今回の第52回研究会はこの原点に立ち戻り、癒しの環境の新しい視座を切り拓き、明日からすぐに役立つ内容を皆様と共有し、社会に広げる出発点にしたいと思っています。当日は、臨床と介護の現場で、患者さん・利用者の視点で考えぬき、お力を発揮している講師が来てくださいます。ぜひ、それぞれのプロフィールをお読みください。そして、日本を癒しの環境に変えていくために、ぜひお力添えをお願いします。皆様の声を、おおきく結集していきましょう。  

癒しの環境研究会代表世話人 高柳和江

◆日程

日時:2012年7月7日(土曜)午後1時〜5時半(開場12:30

会場:日本医科大学教育棟・2階講堂(東京都文京区千駄木1−1−5)

★最寄り駅:東京メトロ南北線「東大前」、千代田線「根津」または「千駄木」

参加費:会員2000円 非会員3000円 学生1000 

◆シンポジウム内容     ※内容は変更されることがあります。     

1.介護の不思議――介護で元気になる
    …………小澤 常(認知症ケア専門家)
2・排泄ケアの不思議――人間の尊厳を保つ
    …………浜田きよ子(むつき庵代表・高齢生活研究所所長)
3.ベッド回り環境の不思議
    …………前田佳子(手芸作家・ヒーリングアートボランティア主宰)
4.病院建築の不思議
    …………中山茂樹(千葉大学大学院工学研究科建築・都市科学専攻 建築学コース教授)
5.患者よ、あなたに透析は必要か
    …………椎貝達夫(椎貝クリニック医師)
6.楽しく手術をできないのは
    …………高柳和江(癒しの環境研究会代表世話人)
7.患者を診れない医師国家試験システム
    …………志村俊郎(前日本医科大学脳神経外科教授・教育推進室室長)

◆講師紹介

小澤 常さん:認知症ケアの専門家。40代で主婦から介護の世界に飛び込み、理想とかけ離れた現実に直面した。利用者さんの「悲しい目」が胸に焼きつき、癒しの環境研究会はじめ全国をかけめぐって理論をがむしゃらに勉強し、生きる喜びを味わえる普通の生活を実現する方法論・技術を次々に展開。利用者さんがどんどん元気になっていった。その実績を認められ、四日市医療生活協同組合の介護事業立ち上げに招かれた。200420119月、介護事業部長・デイサービスいくわ管理者。
浜田 きよ子さん:京都で排泄ケア情報館「むつき庵」を運営。「オムツフィッター」研修が全国に反響を広げている。排泄の困りごとに対し、排泄用具のみならず、医療や住環境、食事など幅広い視点からアドバイスできる人を養成している。おむつを7枚重ねているような介護の現実をどう打破するか。現場で働く多くの人々がその眼力と実践力につよい衝撃を受けている。
前田 佳子さん:モラの啓蒙の一環としてカルチャーセンターなどでモラ作り講師を務めてきた作家であり、「医療現場にアートを」とのボランティア活動に従事。現在、数か所の病院とホスピス病棟に、抗がん剤で脱毛された患者さまにはカラフルなニット帽子、ベット周りや談話室、ナースステーションにはプリザーブドフラワーを、院内には絵画などをお送りしている。
中山 茂樹さん:医療・福祉施設、学校等の建築計画研究に従事。主に使われた方の実態調査から建築のはらむ問題点の把握、使用者の要求の汲み上げ、建築と運営との関連、使用の予測を分析、設計にかかわる資料作成とともに、新しい型の提案を行う活動に一貫して取り組んでこられた。治癒的な環境とは。真の効率につながる作業環境とは。環境づくりの土台の築き方を教えていただく。
椎貝 達夫さん:2007年まで取手協同病院院長。「慢性腎臓病透析に入るのを防ぐ『CKD保存療法』をもっと確かなものにしたい」との思いから2009年、「椎貝クリニック」を開院。「おめでとうございます。あなたの腎臓病は、1年間完全に止まっています」という励ましの賞状を沢山の患者さんに手渡した。「日本では毎年3万7千人が人工透析に。しかし、そのうち1万3千人は透析を始めずに生きてゆける。いったん始めればやめれない治療を安易に選ぶな」と警鐘を鳴らした文芸春秋201112月号の論文が大きな反響を呼んでいる。
志村 俊郎さん:脳神経外科の元教授にして医学教育学の専門家。患者に優しい医者を育てる為に、医療面接で実技指導を担当する模擬患者(SP)養成にも力を注ぎ、平成20年度日本医科大学賞(教育部門)表彰を受けた。日本の医師国家試験は、米国の医学生が在学中にマスターするような500題試験方式。なぜ日本では医師としての実技を見る試験をやろうとしないのか。不思議な現状について現場の声をお伝えいただく。

◆会場アクセス  http://college.nms.ac.jp/annai/map.html

◆お申し込み方法 

会員・非会員の別、お名前、ご所属(勤務先など)、ご住所、ご連絡先の電話番号、メールアドレス、またはファックス番号(どれかひとつでも結構です)を明記のうえ、癒しの環境研究会事務局あてにメールまたはファックスでお申し込みください。

※事前申し込み締め切り 2012年6月22日(金曜)

参加申し込み・問い合わせメール   ファックス 03−3261−5990
(電話によるお問い合わせはお受けできません。何卒ご了承ください)

郵送の場合のあて先 
102-0073 東京都千代田区九段北1-4-1 ブルックスビル1階  癒しの環境研究会事務局九段オフィス
「第52回研究会参加申し込み」係  


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